LINE WORKS株式会社様の本社に伺い、「建設業における労務リスク対策セミナー」に参加してきました。これまでも登壇の場でご一緒させていただいたご縁があり、今回はセミナーへの参加という形での訪問です。
ABOUT 建設業における労務リスク対策セミナー
2026年9月3日、LINE WORKS株式会社の本社(渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー23階)で開催されました。講師はKKM法律事務所の倉重公太朗弁護士と、組織・人事コンサルタントの田口光氏です。労務リスクへの備えと、人材が定着する組織づくりをテーマに、建設業界の経営者や幹部に向けた内容で構成されていました。
ハラスメントが起きやすい、建設業という構造

倉重弁護士のお話では、建設業界特有の構造がハラスメントリスクを高めているという指摘がありました。
元請・下請・孫請と関係者が重なる重層下請け構造、現場が本社から離れて分散していること、「見て覚える」という職人文化、そして人手不足による余裕のなさ。これらが重なり合って、他業種以上にリスクが高まりやすいということです。
特に印象に残ったのは、禁止事項を並べるだけでは対策にならないという指摘です。
現場の管理職が本当に迷うのは、ルールに照らしても判断がつかない「グレーゾーン」のケースで、そこにこそ丁寧な向き合い方が必要になってくる。
指導とハラスメントを分ける実践ポイントとして、行為そのものを対象に注意すること、理由をきちんと説明すること、望ましい行動の手本を自ら見せること、そして相手の理解を確認することの4つが挙げられていました。
AUTHORITY CREATIVE Worksのように現場を抱える会社にとっても、そのまま持ち帰れる内容だなと再認識できるとても有意義な内容でした。
選ばれる会社になるための視点

田口氏のお話の中では、選ばれる会社になるためにはと称して、EVP(Employee Value Proposition)という考え方も印象的でした。
これは、給与などの条件面だけでは差別化が難しくなっている中で、「この会社で働くとどんな価値が得られるか」を言語化し、打ち出していくことの重要性です。
新しい制度をゼロから作るのではなく、すでに働き続けている社員に理由を尋ね、そこから見えてくる魅力を再発見し、社内外に再認知してもらい、実際の体験として再体験してもらう。このプロセスは、大きな投資をせずに始められる取り組みである、と強くご紹介いただきました。
社員の「定着」という言葉そのものを問い直す視点にも、考えさせられるものがあります。
終身雇用を前提にしない時代だからこそ、「どれくらいの期間で活躍してもらうか」を現実的に設計する発想が必要になってくるのだろうな、とあらためて感じます。
セミナーのあとには、LINE WORKS本社内を見学させていただき、参加者同士で挨拶を交わす時間もありました。
同じ課題に向き合う経営者の方々と直接言葉を交わせたことも、当日ならではの収穫でした。
ハラスメント対策も、人材の定着も、結局は日々の小さな言葉のかけ方や向き合い方の積み重ねだなと感じています。
今後も、携わってくださる一人ひとりが安心して働ける環境になるように。より良い方向になるように。
考え続け、これからも整えていきたいと思っています。

